2012年5月17日木曜日

北海道大学 鈴木章教授

今日は、久々に快晴の札幌です。

会社前の通り

会社敷地内への橋の上から

大好きな新緑の季節となり、朝のランニングも気持ちよかったです・・・




昨日、私の仲間達が北海道大学に取材に行くというので、同席してきました。

その相手は、なんと・・・ノーベル賞を受賞された「鈴木章 北海道大学名誉教授」です。



場所は、北海道大学院工学研究院 有機プロセス工学部門 有機元素化学研究室・・・

なんでも、材料・化学系棟という建物の中にあるらしいのですが、数回しか行ったことのない日本で一番広い北大キャンパス内・・・

地図を見ても、具体的な場所も記載されておらず、駐車場の位置すら分からない・・・

とにかく人に聞きまくり、なんとか材料・化学系棟に辿り着くと、建物内も案内表示が有る訳でもなく、ようやく取材場所のあるフロアに付いても、一般的にあるフロア案内なども無く、結局は一軒一軒覗きながら、なんとか辿り着いた次第です・・・



取材場所は研究室内の雑然とした一角でした。



私たちは見学者なので、邪魔にならない位置から鈴木教授の顔と声を聞いていました。



最初の話は専門的な話でしたので、意味が全く分かりませんでした・・・

ただ、学生時代は数学が大好きだったらしく、その後出会った書籍が有機化学の世界に入るきっかけとなったようです。


後半言われていた話をチラッとご紹介します。

研究人生の中の3分の1の内容が、ノーベル賞につながったそうです。

そして、鈴木教授から、これからの世代に伝えたい事として以下の3点を話されていました。


・「何の為に行うのか?という目的を明確に持つ」

・「どんな小さな事にでも気付く事が出来る」

・「情熱を持って、諦めずに続ける事」


そして・・・

この3点を続けていれば、”女神が微笑んでくれる事がある”と言われていました。


ただ漠然と待っている人のところには、女神は来ませんよ・・・と。




どの分野でも、何かを極めた方の言葉には共通点があり、ただただ圧倒的な存在感でした。

取材が終わり、廊下でお見送りをさせて頂きましたが、ミーハーな私は「握手がしたい」「記念写真を取りたい」と、邪な我欲を抱いておりましたが、いざ鈴木教授が目の前に立つと動けませんでした。

穏やかな表情、言葉、雰囲気の方なのに、その存在感に圧倒されました。

凄い方でした・・・本当に良い経験をさせて頂きました。



取材の最中に先輩が、以前、鈴木教授と会食した際に「鈴木教授のノーベル賞は、特許をとっていたらもらえなかったと言っていたよ」と教えてくれました。



科学者の中には、特許を取得して莫大な利益を得ようとしている方もいらっしゃるかもしれませんが、鈴木教授が発見した「クロスカップリング」は、世界中の方が自由に使えて、抗ガン剤やエイズ治療薬、液晶など、広い分野で使われています。


まさに世の中の役に立っている功績ですし、そのような科学者の方々のたゆまぬ努力の結果に便利な私たちの日常があるのだと感じました。



北海道、そして日本の誇りとなる方にお会い出来た、貴重な一日でした。

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