2011年3月1日火曜日

奇跡のリンゴの木村秋則さん講演会

奇跡のリンゴって知ってますか?

青森県の木村秋則さんが作るリンゴなんです・・・

以前、青森出張の際に奇跡のリンゴについて少し触れましたが、今回は講演会に参加してきました。


実は、青森から戻り、会社で奇跡のリンゴの話をすると、弊社の事務の菊田さんから札幌で講演会 があることをお聞きし、早速申し込んだのですが、時既に遅く、定員となった為との事でお断りのFAXを頂きました。


4月9日、突然、木村さんの講演会を主催する「食と文化フォーラム」から封書が・・・

「あれ?これは確か木村さんの講演会を主催するところだ・・・何だろう・・・?」と封書を空けると、木村さんの講演会のチケットが4枚入っているではないですか!!!


実は、当初定員500名で募集しましたが、 応募が2500を越えたため、急遽定員を1000名まで増やしたそうです。

スゴイ人気です・・・

木村さんは歯が1本も無く、一見人のよさそうなおじさんでしたが、お話を聞いてビックリしました。


木村さんが実践し、提唱している「自然栽培」は、従来の農業の常識を覆し、農薬や除草剤はもとより、肥料や堆肥なども一切使わず、自然の力だけでリンゴを栽培しています。

人にも環境にも害が無い事はもとより、経費も少なくてすみ、農家の経営として考えても大きなメリットがあるそうです。

更に、アメリカの海洋大気圏局のデータを引き合いに出し、 世界中で土に使われている窒素肥料は、使用した40~50%がガス化して大気中に吸収されるとの事。

そして、これが地球温暖化の原因であり、オゾン層破壊の原因にもなっているとの事!

えっ!? そうなの!?


木村さんのスゴイところは、風貌と語り口はどう見ても田舎の農家のおじさんなのに、アメリカの公的機関から公式に発表された科学的根拠を使いながら伝えてくれるところなんです。

アブラムシの事にも触れてましたが、アブラムシ対策には「てんとう虫」が有効という話は聞いたことがありますが、実はてんとう虫は1匹で5~6匹の アブラムシを食べるのがいいところで、それ以上はてんとう虫の背中をアブラムシが這って歩いても知らん顔しているというんです。

話し方も面白いんですが、木村さんはその疑問点を弘前大学に持ち込んで、教授らと一緒になって研究していて、最もアブラムシを食べるのはハエやアブの幼虫で、これらはあるだけ全て食べるそうです。


みんなが嫌がるハエやアブだけど、じつはとても大事な働きをしてくれているんですね・・・

余談として、ハエたたきでハエを叩こうとした時、ハエの逃げるスピードは時速80kmにもなるそうです。

あの小さな体で・・・

やりますね~~~

また、虫食い状態の葉の写真を見せてくれながら、

「この穴は誰が空けたと思いますか?」と聞くんです・・・

一見、単なる虫食いじゃあないのかな?

でも、あえて聞いてくるということは?


などと考えていると「これはリンゴが自ら空けた穴です・・・」と衝撃の発言!!!

実は、自然の植物は、葉に異常が生じると、その部分を枯らしてそれ以上広がらない様に防御するそうです。

以前、なづな農園の赤峰勝人さんの話の中にも、虫はむやみやたら食べない。

例えばキャベツ。自然な状態で栽培されていれば、虫は下葉の数枚を食べるだけで、キャベツ本体まで食べない。


では、なぜ作物を食い荒らすのか・・・?

それは、農薬や化学肥料など、自然界にあってはいけないものを含んだ作物を、虫たちが自分たちの命をかけて食べようとしているからだそうです。


ですから赤峰さんは、皆さんが「害虫」と呼ぶ虫達を「神虫」と呼んでいます。

また、雑草も、その土地に必要な栄養素を持つ草しか生えないと言います。


最初はカルシウムを豊富に含んだスギナが生えて、数年かけて最後は薬草になる植物が生えたらその土地は完成!

ですから、赤峰さんは皆さんが雑草と呼ぶ植物を「神草」と呼んでいます。

木村さんと赤峰さんには共通する部分が大変多く、同じところに辿り着いた方達なんだろうな~と感じました。


「食は命なり」私達の食べた物が血となり~肉となります。

大量生産、大量消費で安く安く作られる食事も、懐のさびしい時には確かにありがたいものですが、私達が80歳を越えても健やかで幸せに過ごす為には、気が付いた時から少しずつでも食べ物を変え、生き方を変えていく必要があるのではないでしょうか?



今回の講演会を聞き、農家さんが自然の摂理に気が付き、継続可能な無理の無い農業の実現へと変わって行く事が必要だと感じましたが、それ以上に私達消費者が、何を選ぶかがとても重要だと感じました。


肥料も堆肥も何も使わない「自然栽培」は、どのような作物でも、どのような地域でも、大型農業でも問題なく取り入れる事ができて、現在、宮崎県や石川県の農協で進められ、北海道でも始まっている地域があるようです。


デメリットは、良い作物が摂れるまでに3~4年かかる事だそうです。

会場には、核酸を農業に活用されている桧山農場RIZ代表の桧山さんも来ていましたが、桧山さんも今年から「自然栽培」でお米を作り始めるそうです。



始まったら、行ってみよーっと!


農家の皆さんが健康を害することなく豊かになる事でより良い作物が増え、そんな農家さんが作られる安全で生命力溢れる食材を自分で調理して戴く事が、私達の健やかな未来を作っていくのではないかと強く強く感じました。

2010 年 4 月 21 日 10:57 AM

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